今回は、立川市に本社を置くつばさホールディングス株式会社(以下、つばさホールディングス)が大島のワーケーション体験ツアーに参加して得られたものについて、書いていきます。
「レガシー産業に新たな付加価値を創出するために知見と構築力を身につける」「地域の方との交流を通じて具体的な地域資源を活用したイノベーティブなソリューションを創出する」ことを目的に参加したのは、経営戦略部とITシステム部に所属する入社3年以内の新卒社員3名です。
体験ツアー2日目:地域課題解決を生み出すワークショップに参加
今回のツアーには、私たちつばさホールディングスを含め2社が参加しました。ファシリテーター(株式会社フロンティア・コンサルティング)を迎えて行ったワークショップでは、島での体験を通して感じた地域の魅力や課題から、新しいソリューションを一緒に創出していきました。
アイディアは自社の強みを利用するのではなく、参加者それぞれの性格や特性を大島の要素と掛け合わし、考えていくものでした。
チームビルディングを目的とした横断的な意見交換を
自社にこだわらないことで普段では考えつかない発想が浮かんできたり、反対に自分の特性を活かしたアイディアを他人から提案される新鮮さもありました。新しい発想を生み出すためには、自分の業務に限らず視野を広げて、多様な視点を取り入れることが重要だとワークショップを通じて実感することができました。
実際、会社では部署内や同じ役職間での業務に関連したことでの会話が多いので、相手の性格をより理解することで、業務の連携やスピードを高める効果も期待できると思います。時には横断的なコミュニケーションの機会を作ることも、チームビルディングには必要だと感じました。
まずは近場のコワーキングスペースや多摩地域の自然を活かした施設で会議や業務を行ってみるのも良いかもしれません。
体験ツアー3日目:大島の大自然の中でリモートワーク
最終日。午後は通常業務をリモートワークで行いました。
大島唯一のコワーキングスペース「WELAGO」は、何と誰でも無料で利用することができるというので驚きです。Wi-Fiや、リモートワークのための基本設備は整っていて、テーブル席と座卓を自由に使えます。
自然を見ながら新鮮な空気の中での作業では、デジタルデトックスをしながら仕事をすることができ、集中力やモチベーションが高まるのを実感しました。
一方で、同じ空間で複数の会社が仕事をする場合は、会話や業務内容を工夫する必要があるかもしれません。会議の際は個室を使うなど、空間を柔軟に変えられるとより幅広い用途で利用できると感じました。
レガシー産業に新しい付加価値を見つけ出す
今回出会った大島の町の人たちは、多くの方が兼業をしながら地域活性に力を注いでいます。私たちつばさホールディングスのグループ理念※1が、町のためにできることは尽くしている地域の方の姿勢と重なり、とても共感した部分でした。
※1「仲間が先、自分が後、与えるものが与えられる 信頼が先、指名は後、期待に応えると選ばれる」
改めて、私たちの会社で今後こうした地域解決型のワーケーションを取り入れる場合、地域の物流課題を解決するワークショップは有益ではないかと感じました。大島でも島外(本州)への輸送に課題があると聞き、トラック不足の問題を抱えていたのが印象に残っています。
その他にも、引越し業ではリモートオフィスの引越しサポートサービスの提供や、整備業界では島に滞在しながら現地の車両メンテナンスを行うなど、地域に根ざした新しい関わり方が何かできるだろうか、と考えをめぐらしました。
物流業界はいわゆる「レガシー産業」と呼ばれる、既に市場が巨大に成熟しビジネスモデルや業務プロセスが確立された業界分野です。一方で長年の体制に依存している部分もあり、新しい技術の導入や業務プロセスの変革が必要な時期に差しかかっています。
今回の「業務型×地域課題解決型」ワーケーションへの参加は、新しい付加価値の可能性に触れることができた貴重な機会となりました。
つばさホールディングス
https://tsubasa-holdings.co.jp/
東京多摩島しょ 地域交流ワーケーション体験ツアー
https://tokyo-tamashima-iju-fair-tour.metro.tokyo.lg.jp