昨今注目が集まっている3PL事業。弊社、つばさホールディングス株式会社の中期経営計画においても、3PLサービスの実現を戦略として掲げています。ではこの「3PL」とはなんでしょうか?入社2年目以降の社員はもちろん知ってますよね?今回は入社1年目の社員に向けて、3PLについて解説していきます
3PL(サードパーティロジスティクス)とは
まずは国土交通省の定義を確認してみましょう。
国土交通省の定義(HP引用)
3PL(third party logistics)とは荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、かつ、それを包括的に受託し、実行することをいいます。荷主でもない、単なる運送事業者でもない、第三者として、アウトソーシング化の流れの中で物流部門を代行し、高度の物流サービスを提供しております。
一言でいうと「*荷主が第三者に物流業務を一括で委託すること」です。
荷主が第三者に物流業務を一括で委託すると言っても、物流全体を把握していない場合想像が難しいと思います。そのためまず*サプライヤーから消費者に荷物が届けられるまでの流れを解説し、全体像を掴んでいきましょう。
*荷主とは
荷物の所有者、荷物を発送する側のことを指します。
*サプライヤーとは
部品や材料の生産・開発を行う企業を指します。
サプライヤーから消費者に荷物が届けられるまでの工程は大きく5つに分けられます。

①サプライヤーが材料や商品の開発や製造をする
②それをメーカーが調達・仕入れを行う
③調達した材料をもとに製品を製造する
④それを卸業者が仕入れ、小売店へ配送する
⑤小売店が消費者へ販売を行う
この「物流」と書いているすべての工程で物流業務が発生します。
そして3PL事業者は②〜⑤で発生する物流業務をすべて請け負います。
物流業務について
では、3PL事業者の具体的に発生する物流業務とは何でしょうか。
3PL事業者の物流業務は、物流の6大機能で説明することができます。

<物流の6大機能>
①荷役:効率的な積み下ろし、専門機材
②輸配送:輸送ルート管理、配送手段の選定
③在庫管理:在庫追跡・在庫誤差の管理
④情報システム:リアルタイムデータの収集・共有、適切な意思決定のサポート
⑤保管:在庫管理(冷蔵・冷凍・常温など)
⑥流通加工:包装、検品
このように物流業務は多岐に渡り、人手不足の昨今ではメーカー自身がこの物流業務をすべて担うことは難しい状況であるため、3PL事業者に委託するケースが多いのです。
1PL、2PLとは。3PLとの違い
3PLと別に1PLと2PLもありますので、解説します。
・1PL(ファーストパーティロジスティクス)とは
「自社物流」を指します。メーカーが製造販売だけではなく、物流業務まで消費者の手に届くまでの一連の業務を行うことを1PLと呼びます。
・2PL(セカンドパーティロジスティクス)とは
子会社や系列企業に物流を部分的に委託することを指します。物流量が多い大手企業やグローバル企業に多く見られます。
・3PLとの違い
3PLの場合、子会社や系列会社に物流業務を代行させる2PLと似ていますが、業務範囲の広さに加え、自社ではなく外部の専門業者に委託することにより、より専門的な物流業務を行うことができます。
<まとめ>
| 形態 | 特徴 | 委託範囲 |
| 1PL | 物流業務を自社で完結 | なし(全て自社対応) |
| 2PL | 物流の一部のみ外部委託 | 物流業務の一部対応 |
| 3PL | 物流業務を包括的に委託 | 物流業務全般 |
3PL事業者に委託する荷主側のメリット

①物流業務に加え、システム構築やマネジメント業務を包括的に委託することができるため、コア事業への特化が可能になります。
②3PL事業者が持つ専門的なノウハウにより、物流工程全体を効率化でき、コストを削減できます。
つばさホールディングスの目標
つばさホールディングスは、2030年の長期目標としてグループ売上高200億円を目指しており、その核となる事業が3PL事業になります。
そのためにも経営層だけではなく、社員一人一人が3PLとはなにかを正確に理解し、その実現に向けて自分ができることは何かということを日々考えていきましょう!
これからも【物流用語解説】と題して、物流に関する情報を発信していきますので、ぜひチェックしていただいて日々の仕事に活かしてもらえればと思います!
